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銀行破綻に備えて銀行のお客様がしていたこと

アメリカのシリコンバレー銀行が破綻をしました。

 

破綻までの経緯はこんな感じです。

 

まず金利が急上昇したことで

シリコンバレー銀行が運用していた

債券の価格が急落し

含み損が拡大、

債務超過におちいります。

 

すると、

ベンチャーキャピタル会社が

「シリコンバレー銀行から手を引いた方がいい」と忠告したことが

SNSでいっきに拡散され

不安に思った預金者が銀行に押し寄せました。

 

いわゆる取り付け騒ぎが起こったのですが

どの銀行も預金者が一気に預金を引き出しに来た時に

払いだせる流動性資金を持ち合わせていません。

 

そのため資金が立ち行かなくなり

経営破綻に陥りました。

 

 

銀行が破綻した時には

預金保険制度により

一定の金額まで預金が保護されます。

 

アメリカの場合は

25万米ドル(日本円で約3300万円)

日本の場合は1000万円までです。

 

ただし

今回のシリコンバレー銀行の破綻では

混乱を抑えるためにアメリカ政府が急遽

預金者の全額を保護することになりました。

 

  stockfoto_134300_S.jpg

 


ところで

預金保険制度の話が出ると

2005年に日本でペイオフ解禁になった時

のことを思い出します。

 

 

ペイオフ解禁とは

それまでは

万一銀行が破綻した場合

政府が全額保証していた預金を

2005年4月からは

普通預金と定期預金を合算して

1000万円とその利息までしか保護しないという

今の預金保険制度に変わったことをいいます。

 

一つの金融機関につき

一人1000万円までです。

 

 

当時、私は銀行で働いていたのですが

ペイオフ解禁を受けて

多くのお客様が

1000万円を残して残額を他の銀行にうつしたり

他の銀行から1000万円を預けにくるのを

目のあたりにしました。

 

一つの銀行に預けるお金は最大1000万円までにして

預け先を分散させる防衛策をしていたわけです。

 

 

銀行のお客様の中でも

退職金や相続資金を受け取ったことで

預金残高が多くなっている

お客様がより反応されていました。

 

 

「銀行がつぶるれる可能性は低いと思うけれども

万一に備えてできることはしておく」と

お客様が話していたのをよく覚えています。

 

 

富裕層のお客様は

常日頃から資金を減らさないように

確率は低くても起こりうるリスクに対して

万全な対策をしているのだなと感じた経験でした。

 

卵 

 

「卵を一つのかごに盛るな」

という投資格言は有名ですが

 

資産運用をする時には

投資先を一つにせずに

あらゆる投資対象に分散投資をするのが

王道とされています。

 

 

銀行がつぶれることはそうは起こらないと思いますが

預金もまたしかりで

万万が一に備えて

複数の銀行に預け先を分散させておくのが

賢明ということですね。

 

 

 

ちなみに住宅ローンは銀行が破綻したらどうなるの?

と聞かれることがたまにあります。

 

残念ながら銀行が破綻しても

ローンはなくなりません。

 

 

一般的には同じ内容で

新しい引き受け先となった銀行に

引き継がれます。

 

 

以前、実際にあった事例では

シティバンクが日本から撤退した時には

金利などまったく同じ条件で

UFJ銀行に引き継がれました。

 

 

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すっかり春の陽気になりましたね。

 

私が借りている九段下のオフィスは

千鳥ヶ淵の近くですが花見をするには

まだ少し早いようです。

 

3月の最後の週に花見ができたらいいなと思っています。