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賃貸併用住宅の建て替えか売却か

夫から相続した賃貸併用住宅がだいぶ古くなりました。
建て替えするべきか、土地ごと売却して別の場所に移り住むべきか
自分たちにとってどちらが良いでしょうか?



アパート

【相談者のプロフィール】


I様 埼玉県在住、(母)無職78歳、(長女)会社員50歳 
の2人家族
築54年の賃貸併用住宅に居住中

【ご相談内容】


現在住んでいる賃貸併用住宅がだいぶ老朽化しており
このまま住み続けるのであれば建て替えが必要です。

ただ、これまでローンを組んだことがなく
借金を背負うことにもためらいがあります。

建築費が高騰していること
賃貸経営には経費や手間がかかること
アパートの部分の空室が多くなってきたこと

これらのことを考えた時に
78歳という年齢で多額な借り入れをして
賃貸経営を一から始めることにも
不安があります。

一方で、
土地ごと売却して住み替えるのであれば
いくらくらいで売れるのか

住み替える先はいくらで購入できるのか

家賃収入がなくなる中で
老後の生活が成り立つのか

建て替えと売却
自分たちにとっては
どちらがベストなのか教えて欲しい。




【コンサルタント内容】


お母様の精神的な負担と
2人のお子様への相続対策
今後のライフプランを考えた結果
新たにマンションへ移り住み
売却益の手残り資金で
生活費と相続対策資金を捻出することを
選択される


<Step1>アパートを建て替えた場合の
賃貸事業のキャッシュフローを作成
事業の採算性をチェック

I様の場合、
今後、年金生活を続けるなかで必要な生活資金や
金融機関からの融資条件を天秤にかけた時に
アパート建築に手持ち資金を出資するのは
得策ではありませんでした。
そのため、
フルローンを組んでも賃貸事業が成り立つか
経費や税金を考慮しても
採算があうか事業計画書とキャッシュフローを作成し
具体的な数値で確認をしました。
キャッシュフロー作成にあたり
金融機関から借りられる金額や金利について
またハウスメーカーに建築を依頼すると
建築費が総額いくらかかるか
現在の古家の解体撤去にいくらかかるか
事前に当事務所の方で調査をしました。



<Step2>土地を売却する場合の売却額を査定

売却する場合はいくらで売れるのか
不動産仲介会社に査定を依頼。
譲渡益に対する税金や諸費用を差し引いた後
手元にいくら残るか当事務所の方で試算をしました。



<Step3>家計のキャッシュフローを作成
手元に残すべき必要資金を割り出す


現在、I様は年金収入とアパートの家賃収入で生活を
しています。
今後、家賃収入がなくなった場合に
住み替え先の住宅の予算をいくらまでにとどめ
手元にいくら預貯金が残っていれば
100歳まで問題なく暮らしていけるのか
必要資金を割り出しました。

一方、アパートを建てる場合は
家賃収入が毎月いくら手元に残れば
年金収入と今ある貯蓄だけでは足りない部分を
補えるのか試算をしました。



<Step4>2つの選択肢の
経済合理性・相続への影響
その他メリット・デメリット
を比較提案


建て替え、売却、
双方のプランにおける
家計収支や貯蓄残高の推移の比較ができたところで
その他の面での比較をしました。

2つのプランの
ライフスタイルの違いや

縁起でもありませんが
将来お母様がお亡くなりになった後で
残された長女や別居の次女への相続対策という点でも
それぞれの選択をした場合の違いについて
アドバイスをいたしました。

あらゆる面から考えた時に
どちらが自分たちにとってベストな選択肢なのか
家族会議を何度も重ねていただき
結果、I様ご家族様は
土地を売却し、新たにマンションに移り住まわれること
を選択されました。

家賃収入は途絶えますが
その代わりの対策として
増加した金融資産で
資産運用を行い
年利4%程度のインカム収入を
継続的に得ていく見込みです。




【平井FP事務所ならではのコンサルタントのポイント】


202204撮影 室内商談中①

たとえば、
I様のようなお悩みをかかえた状態で
ハウスメーカに相談をすると
建て替える方向での提案をされることになります。

あるいは
不動産仲介会社に相談をすると
土地を売却して
新たに別の住宅を購入する方向に
提案されることになります。

第三者の独立系ファイナンシャルプランナー事務所である
平井FP事務所では
建て替えか売却
どちらがいいか悩まれているお客様に対して
両方の場合の
メリット・デメリットを
経済面や経済面以外の部分を含め
総合的に比較提案していきます。

また、専業FPが得意とするところである
一生涯の家計収支や貯蓄残高の推移や
相続時に発生する問題
残された長女や次女のライフプランまで
見据えた上で
I様が気付いていない部分についても
2つの選択をした場合の
それぞれが及ぼす影響について
ご提案をいたしました。

FPとしては
まずは経済合理性を最大化することに
注力しますが
お客様によっては
経済合理性よりも
精神面での安心や
自分らしくいられるライフスタイルを
優先されることが往々にしてあります。

今回ご相談いただいたI様は
およそ2年にわたる長い間
コンサルタントをさせていただきましたが
ご家族様で何度も話し合いをされ
お母様やお二人のお嬢様が理想とする
最善のプランを選択されていました。

長年住み続けた土地の売却といった
一大イベントを迎えるにあたって
一生涯の家計収支が問題ないことを可視化できたこと
お子様たちの間でトラブルがおきないよう
相続対策までしっかりとできたことも
I様にとって大きな安心につながったようです。



【コンサルタントを受けた後のお客様の感想】



相続した土地とアパートが私たちにとっては
大きすぎてどうすればいいのか
精神的なストレスになっていました。

建て替えか売却
なかなか踏ん切りがつかなかったところに
事業計画やキャッシュフローのほか
相続の問題や税金の問題など
自分たちではとうてい調べきれないことを
たくさん教えていただき
大変助かりました。

全てが無事に終わり
今は快適なマンション暮らしをおくっております。
ありがとうございました。