2022年から長期金利が上昇し
住宅ローンも
長期固定金利型ローンの金利が上がっています。
長期固定金型住宅ローンの代表選手である
フラット35の金利※は
2022年1月に1.30%でしたが
2023年4月は1.76%まで上昇しました。
※住宅金融支援機構買取型フラット35
返済期間21~35年、融資比率9割以下の金利
とはいえ、
大規模金融緩和が行われる以前の
住宅ローン金利の水準や
日本銀行が今なお
長期金利を低くコントロールしている現状
さらに、住宅ローン以外のローンの金利や
あらゆる運用商品の利回りとの相対比較
などを考えると
35年固定が2%を下回っている今は
まだ低い水準とも言えます。
特に一部の銀行では
35年固定を1.5%以下の金利で
融資しているところがあり
全期間固定金利としては
金利競争力がある商品となっています。
35年固定金利のメリットは
とにかく35年間金利が変わらない安心感です。
将来の金利は株価と一緒で
誰にも予測できません。
不測の事態で金利が上がったとしても
あわてずに済むのが
固定金利の最大のメリットと言えます。
途中で繰上返済をせずに、
あえて戦略的に低金利の日本の住宅ローンを
35年間フル活用したい方などには
いいかもしれません。
一方、変動金利は下がる一方で
2023年に入ってからも下落が続いています。
特に借り換え専用の金利を大きく引き下げて
新規顧客の獲得に動く
銀行間の金利引き下げ競争が止まりません。
2023年4月は
住信SBIネット銀行とauじぶん銀行が
0.2%台の住宅ローンを発表しました。
ハードルは高いですが
auじぶん銀行は電気と電話回線の利用で
さらに金利を下げてもらえ
なんと0.1%台で借り換えできてしまう
異常な事態です。
変動金利は史上最低金利を更新していますので
変動金利に借り換えしたい人はチャンスです。
変動金利は
金利が半年後に見直しされる
リスクがありますので
将来の金利上昇に備えて
とにかく今のうちに出来る限り
金利を下げておくようにしてください。
ただし、借り換えには諸費用がかかるので
注意が必要です。
今借りている金利が
0.6%台~0.7%台の場合は
諸費用を考えると
借り換えメリットがでない場合が
多くなっています。
また、借り換えシミュレーションをする時には
単純にローンの残存期間でシミュレーションするのではなく
実際に返済をあと何年続けるのかで判断をしてください。
買い替えする予定はないか
相続財産や退職金で途中で一括返済する予定はないか
今後のライフプランを考えて
シミュレーションに反映させることが重要です。
また、2016年~2022年に固定金利で借りた人は
変動金利に借り換えるのは
もったいないかもしれません。
新刊『金利上昇でも慌てない住宅ローン』では
今住宅ローンを返済中の人が
借換する時の見落としがちな注意点や
借り換えシミュレーションの仕方を
具体的な事例と共にご紹介しています。
また、
そもそもご自身の金利が低いのか高いのか
過去の金利推移や
大規模金融緩和が行われる以前の金利水準などを
ご紹介しながら判断の目安を
お伝えしています。
これから住宅ローンを組む人には
世帯年収ごとの無理のない借入額や
おすすめの金融機関も
一挙にご紹介しています。
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