住信SBIネット銀行が
他の銀行に先がけて
変動金利の基準金利を
5月から引き上げてきました
変動金利の金利を決める際の基準になっている
短期プライムレート自体を引き上げることを
プレス発表しています↓
いま住信SBIネット銀行で
住宅ローンを借りている人は
このまま金利が下がらなければ
10月から+0.15%上昇する
見込みです
ただし、住信SBIネット銀行の商品は
5年ルールが適用されるため
実際に返済額が変わるタイミングは
人によって異なるのでご注意ください
おもしろいことに
住信SBIネット銀行は
これから新規に借入する人向けへの金利は
据え置いています
変動金利の金利を決める元になっている
短期プライムレート自体は
上がっているので
その分
金利優遇も引き上げ
貸出金利(最優遇金利)については
これまでと変わらないようにしているのです
具体的には
下の画像をご覧ください
この画像は
住信SBIネット銀行の
新規借入者向け、変動金利の
最優遇金利です
左と右の違い
分かりますか?
左が4月の実行金利
右が5月の実行金利ですが
ぱっと見は同じ
0.298%になっています
ところがよく見ると
基準金利は
2.775%から2.875%へ
上がっています
それに伴い
金利優遇も
▲2.477%から▲2.577%へ
引き上げた結果
最優遇金利の実行金利は
0.298%に据え置かれている
というからくりに
気がつきましたでしょうか?
なるほど
うまいやりかたですよね。
銀行側としては
なるべく
新規顧客は取り込んでいきたいので
新規向けには金利を据え置いて
すでに返済中のお客様からは
さりげなく金利を引き上げて
とる利息を増やしていく
もしかしたら
今後ほかの銀行でも
金利を上げるとなった時には
こうした方法がとられるかもしれませんね
各金融機関共通のルールですが
新規借入者向けの金利は
毎月見直しされています
一方、
すでに返済中の人向けの金利は
年2回見直しがされます
住信SBIネット銀行の場合は
4月と10月に見直しがされますが
5月に引き上げられた
今回の金利上昇は
このままいくと
10月に引き上げられる予定です
ただし、金利は上がっても
5年ルールがあるために
毎月の返済額は
5年間変わりません
そのかわり
返済額の内訳が変わります
単純な例でいうと
毎月10万円の返済額のうち
元本返済分が8万円+利息支払分が2万円だったのが
元本返済分が7万円+利息支払分が3万円という
具合に調整されます
自分の金利が何%か言えますか?
5年間返済額が変わらない5年ルールは
金利が急上昇した時には
返済額が上がるまでに5年間の猶予期間があるので
その間に預金をためる
世帯収入を増やすなど
準備をする時間があるのがメリットです
一方
金利上昇時には
元本の返済が遅れるのが
デメリットといえます
金利上昇に気がつきにくいのも
5年ルールのデメリットの一つです
いずれにしても
今変動金利で返済中の方は
今のような金利先高感がでている時期には
半年ごとに自分の金利を
確認することをおすすめします
変動金利で借りた場合
半年ごとに新しい金利を適用した
返済予定表が銀行から送られてきますが
最近は郵送してこない銀行も増えています
その場合
ご自身でインターネットのサイトにログインして
確認する必要があります
万一、金利が上昇したとしても
早め早めにきづくことができれば
対処がそれだけ早くできます
気になるのが
金利+0.1%の上昇で
返済額がどれくらい増えるかです
①5年ルールが適用される場合と
②5年ルールが適用されない場合の
両方で計算してみました
:::::::::::::::::
<事例>
借入残高:5000万円
変動金利:0.475% ⇒ 0.575%に上昇
残存期間:30年
返済方法:元利均等返済
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①5年ルールが適用される場合
<金利上昇前>月々返済額 14万9,047円
↓
<金利上昇後>月々返済額 15万1173円
:::::::::::::::::
②5年ルールが適用されない場合
<金利上昇前>月々返済額 14万9,047円
↓
<5年後の見直しのタイミング>月々返済額 15万1543円
:::::::::::::::::
②の5年ルールが適用されない銀行は
ソニー銀行、PayPay銀行、SBI新生銀行などの
一部の銀行です
いずれにして
+0.1%くらいの金利上昇では
それほど大きな影響はなさそうです
アメリカでは
2022年から2024年のたった2年間で
金利が+5%も上昇したので
住宅ローンの返済が困難になっている人が
増えていると言われています
低金利時代が30年も続いている
日本ではそこまで金利は上がらないだろうと
個人的には思っていますが
万万が一の金利上昇に備えて
貯蓄を増やしておくと安心です
最近、住宅ローンの金利上昇についての
取材を受けることが増えていますが
+0.1%を超えて
+2.0%まで金利が上昇した場合の
シミュレーションを以下の記事でご紹介しているので
気になる方はチェックしてみてください
2024年前期〜後期にかけての住宅ローン展望 〜マイナス金利の解除に過度に怯える必要はない〜
金利は借金だけにつくものではなく
預けているお金にもつきます
資産運用のパフォーマンスをあらわすのも
金利です
預けるお金・運用するお金は少しでも金利の高いものへ
借りるお金は少しでも金利の低いものから
これを徹底すると資産は増えていきます
お金を増やしたいと思ったら
金利を上手に味方につけてみてください