タイトル: | 日経平均株価に連動する投資信託を売って利益確定した方がいいのか? |
送信日時: | 2024年03月05日 |
本文: | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 平井美穂の 公式メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※このメールマガジンは 過去に平井FP事務所および ファイナンシャルプランナー平井美穂に お問い合わせ頂いた方にお送りしています。 配信停止をご希望の方はお手数ですが 末尾の配信停止URLをクリックして下さい。 こんにちは! ファイナンシャルプランナーの平井美穂です。 日経平均株価が3月4日に 4万円の大台を突破しましたね。 4万円を超えるのは史上初です。 年初に3万3288円だった日経平均株価が わずか3カ月で+6800円(+20%)も上昇しました。 さすがに あまりにも短期間で急騰しているので 反動の下落が起こることを警戒しつつも 中長期的には バブルの頃のように日本が強い時代が 今度こそやってくるのかと 期待を込めてワクワクしている自分もいます。 バブル時代に学生だった私は 姉や父親がバブルに浮かれていたのを 横目で見ていました。 当時は 神奈川・千葉・埼玉の駅からバス便、 都心からはドアtoドアで1時間半以上 かかる郊外であっても 新築戸建の価格が1億円くらいしており 東京で家を買うなんて 一般の会社員にとっては 夢のまた夢でした。 今、異常に高騰しているのは 都心部の一部の新築マンションであって 郊外の戸建はそれほど上がっていないので バブルの頃とそこは違う点です。 また これは会社の女性の先輩たちもよく言っていましたが バブルの頃は 「アッシー」「メッシー」などという人種が存在し その恩恵にあやかった女性が 多くいたようです。 この点も今とはだいぶ違いますね。 学生だった私は 大人って楽しそうだな 大人にさえなれば たいした努力をしなくても なんだか良い思いをできるんだな となにも考えずに 早く社会人になりたいと思っていました。 ところが いざ入社してみると あたり一面凍てついた 超氷河期に変わっていました。 アッシー・メッシーどころか マンモスが現れそうです。 入社した年に山一證券が破綻し 取引先の建設会社やデベロッパーが 倒産していきました。 入社2年目の夏には ボーナス支給日にボーナスが支給されず まさかの2年目で給与が下がる経験をしました。 ようやくここで目が覚め たとえ会社がどうなったとしても どこでも働けるようになろうと 勉強して資格をとったり 営業成績を上げたり がむしゃらに働き始めることになった というのが今から27年目も前の 入社した当時の想い出です。 郊外の1億円した戸建は バブルがはじけた後、 半値以下に下がっていました。 バブル時代の話を持ち出して 結局なにが言いたいかというと 上昇浮かれ相場は 永遠に続くわけではないということです。 株式の代表的な指標である 全世界株や日経平均株価の過去の値動きを見ると 急騰をしたものは 必ず反動で下がっています。 30年・40年と長期的には 右肩上がりに上昇を続けてきた アメリカ株であっても 短期的には 上がったり下がったりを繰り返しています。 私が投資をはじめたのは2003年ですが 2008年のリーマンショックまでは 投資した世界株や日本株・新興国の株が いい感じで上昇をしていました。 ところがその後リーマンショックが起こり 投資した資産が3分の1に減りました。 それから長い暗黒の時代が続き ようやく元の値段に戻ったのが 2014年です。 さらにその後10年持ち続けたことで 2倍になりました。 2003年に一括投資をしているので 投資をした年から数えると 元に戻るのに10年 さらに2倍に増えるのに20年かかっています。 今思うと リーマンショック前の高値圏で 一括投資をしてしまったのは失敗でした。 ただ、余裕資金で投資をしていたので 購入した投資信託をずっと 持ち続けることができたのが 救いだったといえます。 出典:「株式マーケットデータ」 「日経平均株価に連動する投資信託をそろそろ売った方がいいですか?」 こういった相談を最近はよくいただきます。 反対に 「今からでも日経平均株価を買った方がいいですか?」 というのもよく寄せられる相談です。 この先、 日経平均株価がさらに値上がりすると思うのであれば まだ売らない方がいいですし 今からでも買った方がいいということになります。 反対に この辺りがピークと考えるならば 今は買い時でなく売り時ということになります。 そんなことはわかっている と言われそうですが 先々の予測ができないので 悩んでいるのでしょう。 私自身、 株は買うのは簡単ですが 売るのはその何百倍も難しいので いつも悩んでいます。 実際には 金利と一緒で 今後の株価の動きを当てることは 誰にもできません。 分からないからこそ 購入するタイミングをずらして 積立投資をしていくのが王道とされています。 ただ、 ここで注意をしていただきたいのが 長期積立投資を これから先も10年・20年(できれば20年以上) 続けられるかということです。 続けることができずに途中で辞めてしまう人 もっと言うと 投資したお金を 10年以内に換金して使う予定のある人は 損をする可能性があるので注意をしてください。 続けることができずに 途中で辞めてしまう原因で多いのは 先々使う予定のあるお金を予測せずに 持っているお金のほとんどを 投資に回してしまっていることです。 5年以内に 「結婚をする」 「家を買う」 「出産する」 「退職する」など ライフイベントを予定している人は 貯蓄の取り崩しが必要になります。 もちろん ブライダルローンを借りて結婚式を挙げる オーバーローンを借りて住宅購入をする 自宅を担保に生活費を借りるなど 一時的に資金を工面する方法がなくはないですが 精神衛生上あまりお勧めしないのと 所要資金のすべてを借入するのは無理なので 少しは自己資金で用意する必要があります。 ところが 日頃、家計診断をしていると 円預金が50万円しかないのに その他の保有資産のすべてを 株式に投資しているという人は とても多いです。 もしも身に覚えがある人は 今後5年・10年以内に使い予定のあるお金を 書き出してみてください。 結婚式の費用・・・200万円 新婚旅行の費用・・・50万円 住宅購入時の頭金・・・300万円 産休・育休中の貯蓄取り崩し額・・・100万円 定年退職後、10年以内に取り崩す予定の貯蓄・・・1000万円 といった具合にです。 そして 計算して明らかになった 使う予定のある金額を 今すでに円預金で準備できているか 確認してみてください。 もしも円預金では足りず ほとんどの資金を株式投資に回してしまっているようであれば 株価が高騰している今が売り時とも言えます。 とにかく避けたいのは 株価が暴落した時に 売却して現金化することです。 一般的には 会社員の場合、半年~1年分の支出相当額は 円預金で貯めておいた方がいいと言われています。 たとえば 世帯年収1000万円で1年で貯められた金額が 100万円だとすると 年間の支出額は900万円です。 この半年分~1年分なので 450万円~900万円は円預金で貯めておくのが 理想とされています。 それくらいは 円預金で貯まっている 今後株価が下がったとしても 最悪20年は投資を続けるから関係ないという方は 今の上昇相場を気にせず 積立投資を続けていってください。 投資の前に ☑まずは現状の家計を整理すること ☑今後5年先・10年先のライフプランを考えて 使う予定のある資金を書き出してみること ☑「いざという時にすぐ使える円預金」と 「投資に回せる余裕資金」に お金を色分けすること をしてみてください。 きちんと計画を立てて 正しい投資をしていれば 上昇相場で自分がとるべきスタンスが 見えてくるはずです。 ぜひ投資を長い目で楽しんでください。 最後までお読みいただきありがとうございます。 それではまたメールさせていただきます。 |