変動金利の決め手は、ずばり審査で満点をとって、最大の金利優遇を受けることです。
もしも、期待していたような金利優遇が受けられないようならば、
固定金利を再考した方がいいかもしれません。
え?どういうこと?と思った人は
変動金利の金利が決まる仕組みを具体的に見ていきましょう。
2つの金利と貸出金利の決まり方
同じ銀行で、同じ時期に、変動金利でローンを借りるときに
適用金利が0.625%の人もいれば、2.475%の人もいます。
これは審査を受けてみた結果、点数が良かった人と悪かった人との違いによるものです。
住宅ローンの金利には
「店頭金利」と「実行金利」の2種類の金利が存在します。
<店頭金利(基準金利)>
銀行の店頭で公に発表している金利。金融機関ごとに異なる。
<実行金利(貸出金利)>
実際に借りるときに適用される金利。審査の結果しだいで、店頭金利から一定の金利優遇を受けて実行金利が決まるため、実行金利は人それぞれ異なる。
それぞれの金利は、次のような計算式で表せます。
店頭金利(基準金利) - 金利優遇 = 実行金利(貸出金利)
銀行の窓口に行くと、
電子掲示板に “今月の住宅ローン金利” と表示されていたりします。
これがいわゆる「店頭金利(基準金利)」です。
「店頭金利」はベースになる金利で
今はほとんどの金融機関が
「店頭金利」からある程度金利の引き下げををしてくれます。
この金利の引き下げ、いわゆる“金利の値引き”を「金利優遇」といいます。
ただし、金利優遇は審査を受けてみないと
どれくらい受けれるか分からない点は注意が必要でしょう。
金利優遇には幅がある!優遇ゼロも存在する!?
各金融機関のホームページを見ると
金利優遇を最大で受けられた場合の金利が掲載されていることが多くなっていますが
金利優遇を全く受けられないケースもあります。
あるいは、最大と最小(優遇ゼロ)の間の金利優遇が適用されることもあるのです。
具体的に三菱UFJ銀行の例で見てみましょう。
2018年12月の三菱UFJ銀行のホームページを見ると
変動金利の「店頭金利」は2.475%です。
変動金利の中でも種類がいくつかありますが
全期間通して一律の金利優遇を受けることができる
「ずーっとうれしい金利コース」では
金利優遇は最大で▲1.85%となっています。
つまり、最大の金利優遇が受けられると
店頭金利2.475% - 金利優遇1.85% = 実行金利0.625% となり
実際には当初0.625%で借入ができるということです。
ただし、審査の結果
金利優遇がまったく受けられない人は、
店頭金利2.475%のまま借入するしかありません。
あるいは、最大の金利優遇は受けられなかったけれども
▲1.5%だけ金利優遇が受けられるという人は
実行金利0.975% (店頭金利2.475% - 金利優遇1.5%)で
融資をしてもらえるということです。
このように、審査を受けてみないと
どれくらい金利優遇が受けられるか分からず
最終的に適用される金利が確定しません。
変動金利を検討している人は
早め早めに審査を受けてみて
実際に適用される実行金利が何%になるか確認をするようにしてください、
もしも、実際に借りられる金利が変動金利で2.475%ならば
全期間固定で1.85%(※)のフラット35など
別の金融機関のローンを借りた方が得かもしれません。
(※)2018年12月の実行金利。自己資金0円・返済期間21~35年の最も低い金利の金融機関の場合