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フラット35Sとは?優遇内容と認定基準

数多くある住宅ローン商品の中から
全期間固定金利の「フラット35」の利用を検討しているならば
是非とも知っておきたいのが「フラット35S」という制度です。

通常のフラット35の名称に
アルファベットの「S」が付いた「フラット35S」とは
長期優良住宅の他、
省エネルギー性や耐震性などに優れた物件を新築・購入した場合
当初10年間もしくは5年間の金利が▲0.25%
優遇される「フラット35」特有の制度です。


【「フラット35」と「フラット35S」の金利の違い】

例)2021年9月の実行金利
※「住宅金融支援機構買取型フラット35」を取り扱う金融機関の中で
  最も低い金利の団体信用生命保険料込みの金利

融資額割合
と返済期間
フラット35S
(Aプラン)
フラット35S
(Bプラン)
フラット35
(一般住宅)
融資率9割以下
返済期間
21~35年

(当初10年間)
1.03%

(11年目以降)
1.28%
(当初5年間)
1.03%

(6年目以降)
1.28%
(全期間)
1.28%



融資率9割以下
返済期間
15~20年

(当初10年間)
0.90%

(11年目以降)
1.15%
(当初5年間)
0.90%

(6年目以降)
1.15%
(全期間)
1.15%



融資率9割超
返済期間
21~35年

(当初10年間)
1.29%

(11年目以降)
1.54%
(当初5年間)
1.29%

(6年目以降)
1.54%
(全期間)
1.54%



融資率9割超
返済期間
15~20年

(当初10年間)
1.16%

(11年目以降)
1.41%
(当初5年間)
1.16%

(6年目以降)
1.41%
(全期間)
1.41%





例えば、4000万円を返済期間35年・元利均等返済で借りた場合、
通常の「フラット35」(金利1.28%)では、

月々返済額118,208円、

総返済額は約4,965万円。


「フラット35S」の当初10年間金利優遇が適用される場合(Aプラン)は

(当初10年間:金利1.03%) 月々返済額113,474円

(11年目以降:金利1.28%) 月々返済額116,909円

総返済額は約4,869万円になります。


通常の「フラット35」と比較するとその差は▲96万円となり
フラット35Sの方が総支払額が約100万円安くなります。

新築戸建を注文住宅で建てる場合には、
総返済額を約100万円減らせるのに対して
「S」の認定を受けるために建築コストがどれくらいか上乗せされるかが
比較検証のポイントになるでしょう。

ハウスメーカーや工務店によっては
もともと標準仕様を長期優良住宅としている場合もあり
追加工事費が不要の場合もあります。

一方で、広告費や人件費などのコストを抑え
少数精鋭で建築を手掛ける地元密着型の工務店などは
長期優良住宅などフラット35Sの認定を受けられる仕様では
建築していない場合もあります。

あるいは「フラット35S」の中でも
当初5年間だけ金利優遇を受けられる「Bプラン」であれば建築可能だけれども、
当初10年間金利優遇を受けられるより認定基準の厳しい「Aプラン」の仕様では
建築をしていない工務店もあります。

このあたりはハウスメーカーや工務店によって
取り組み姿勢がまちまちなので
気になるようであれば工務店・ハウスメーカーを決める最初の段階で
「フラット35Sの認定をとれる建物の建築は可能ですか?」
と聞いてみるようにしてください。


一方、マンションや建売住宅の場合は、
事業主であるマンションデベロッパーやハウスビルダーが
「フラット35S」の仕様で建てているかどうかで
「フラット35S」が利用できるかどうか自ずと決まってきます。

新築住宅でフラット35Sの認定を受けるためには
設計段階から検査に合格している必要があり
建築後に個別に対応できるものではないからです。

新築マンションや建売住宅の購入を検討するのであれば
販売会社の担当者に「フラット35Sの対象物件ですか?」と確認してみましょう。


ただし、フラット35Sの認定を受けられないからといって
必ずしも性能が劣っているというわけではありません。

もちろん「S」の認定を受けられているということで
良質な住宅であることには変わりませんが
一般の住宅であっても
一定の性能はクリアしないと建築許可がおりないので
最低限必要な基準はクリアしています。

たとえば
耐震性であれば
通常の物件であっても阪神淡路大震災級の震度6・7程度の地震が起きても
倒壊しないレベルで建てられていますが
さらにそれ以上の強度を上げて建てるかどうかといった違いになります。

そもそも地盤の強い場所に平屋建てで建てる場合は
そこまで耐震性能を上げる必要はないでしょうし
耐震性能を上げるために窓の面積を減らした結果
眺望や採光・解放感といった部分で
制約を受ける場合もあります。

構造・設備仕様をどうするかは
工法や間取り、立地、コストなど
前提条件によって異なりますし
施主である皆さんがどのような
家を建てたいかによって変わってきます。

実際には
工務店と相談しながら何を優先するか
費用対効果で決める人も
多くなっています。

気になるフラット35Sの認定基準ですが
認定を受けられる基準は以下の表のとおりです。

【フラット35S(Aプラン) 新築・中古共通の認定基準】

①~⑥のいずれかを満たした住宅

省エネルギー性①認定低炭素住宅
省エネルギー性②一次エネルギー消費量等5の住宅
省エネルギー性③性能向上建築計画認定住宅
耐震性④耐震等級3の住宅
バリアフリー性⑤高齢者等配慮対策等級4以上の住宅
耐久性・可変性⑥長期優良住宅



【フラット35S(Bプラン)新築・中古共通の認定基準】

①~⑥のいずれかを満たした住宅

省エネルギー性①断熱等性能等級4の住宅
省エネルギー性②一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
耐震性③耐震等級2以上の住宅
耐震性④免震建物
バリアフリー性⑤高齢者等配慮対策等級3以上の住宅
耐久性・可変性⑥劣化対策等級3の住宅で、かつ、維持管理対策等級2以上の住宅(共同住宅については一定の更新対策が必要)



【フラット35S(Bプラン)中古特有の基準】

①~④のいずれかを満たした住宅

省エネルギー性
(開口部断熱)
①二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅
省エネルギー性
(外壁等断熱)
②建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅(省エネルギーまたは断熱性能2以上)または中古マンションらくらくフラットにてフラット35Sとして登録されている住宅
バリアフリー性
(手すり)
③浴室または階段に手すりを設置した住宅
バリアフリー性
(段差解消)
④屋内の段差を解消した住宅



注意が必要なのは
「フラット35S」の融資を受ける場合は
新築住宅は設計段階から所定の手続きを申請しておく必要があります。

この手続きをしていないと、
性能は基準をクリアしていても、残念ながら
フラット35Sの融資は受けられないことになります。

中古住宅においても
事前に検査機関による検査が必要です。

つまり、販売会社や売主のフラット35Sへの取り組み姿勢によって
左右される部分が大きいということです。


これは、「フラット35S」だけにとどまらず
住宅ローンすべてに当てはまることですが、
金融機関や商品を選ぶ際には
不動産会社のすすめるローンだけで決めてしまう
ケースが多くなっています。

もちろん不動産会社のすすめる提携ローンが一番いい場合もありますが
住宅ローンを取り扱う金融機関は百社以上あり
新興のネット銀行の参入や新商品の発表など
不動産会社では追いきれないほど
住宅ローン業界はめまぐるしく変化しています。

住宅ローンの選び方ひとつで
返済総額が数十万円から百万円近く
変わることはよくありますので
余裕をもって複数候補の中から住宅ローン選びをするようにしてください。

第三者の独立系ファイナンシャルプランナー事務所である平井FP事務所では、
お客様一人一人にとってベストなローンの比較提案、
フラット35と民間銀行の全期間固定の比較
「フラット35S」の対象物件であるかどうかの診断、
認定を受けた場合と受けない場合の比較シミュレーションなどを
させていただいております。

また2社の金融機関で融資業務を行っていた経験から
お客様の現在の状況と購入物件の不動産担保評価の観点から
融資条件に適合する金融機関の選定や
審査対策のアドバイスを得意としております。

住宅ローンでお悩みの方は平井FP事務所まで
お気軽にお問い合わせください。