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住宅ローン借りすぎていませんか?

これから住宅ローンを借りるお客様から
よくある相談内容の一つに
「自分の年収だといくらまでの借入が妥当でしょうか?」
といった相談があります。

一般的には
「無理のない借入額は年収の5倍以内」
といわれています。

例えば年収600万円の場合、
無理のない借入額は600万円×5=3000万円
となります。
ここでの年収は
税金・社会保険料を控除する前の
いわゆる額面年収をさします。

しかし現実には、
東京近郊の住宅購入者の中には
年収の5倍を超えて多額なローンを借入する人が
少なくありません。

2013年に東京都で分譲された
新築マンションの平均価格は6174万円※1、
対して東京都の平均年収は631万円※1。
実に平均年収のおよそ10倍もの
マンション価格となっています。
単純に平均年収から判断すると
東京で新築マンションを購入する場合、
年収の5倍以内の借入で済ますためには
約3000万円の頭金が必要になります。

実際には共稼ぎのご夫婦も多く
単純に平均年収で検証することはできません。

しかし、首都圏の住宅価格が高く
はじめて住宅を購入する一次取得者にとっては
背伸びせざるを得ない価格であることは事実です。

そして平均年齢30代の一次取得者の中で
1000万円以上の自己資金を貯めている人は一部にすぎません。

一方で住宅ローン金利は史上最低金利を更新しており、
金融機関はカネ余り状態です。
年収の7倍くらいの借入でも
銀行は喜んで融資してくれるケースも珍しくありません。

また今の低い金利であれば
年収の7倍の借入をしても
はじめのうちはなんとか返せてしまうと
錯覚しやすくなっています。

しかし、年収の7倍もの借入をしてしまうのは
やはり注意が必要です。

将来教育費が重くのしかかる時期に
今と同じように返していけるでしょうか?

定年退職時にまだ残っているローンを退職金で返した場合、
老後資金が手元にきちんと残るでしょうか?

変動金利で目一杯借りている場合、
金利上昇時の返済増額にはたして耐えられるでしょうか?

住宅ローンを借りる前に
こういったことをしっかりとチェックするためには
キャッシュフロー表の作成が大いに役立ちます。

キャシュフロー表の作成は
まず現在の手取り収入・家計支出を把握するところからはじまります。
さらに今後の家族構成の変化や人生設計を想定したうえで
将来の家計収支についても予測を立てていきます。
こうしてできた一生涯の家計収支の推移表の中に
住宅ローンの返済計画を落とし込んでいきます。

キャッシュフロー表を作成することで
最後まで無理なくローンを返していけるのか
具体的な数値で確認することができるのです。

日頃お客様のキャッシュフロー表を作成させていただいていると
お子様が高校・大学に差し掛かる時期に
家計が赤字へと転じるご家庭が少なくありません。
それでもキャッシュフロー表を作成したことで、
ピンチを事前に知ることができ、
早め早めに対策をうつことが出来るのです。



また、たとえ借入額が年収の5倍以内であっても、
生活費が人より多くかかるご家庭ではやはり注意が必要です。

同じ年収・同じ借入額であっても、
家族構成や生活費はご家庭によってまちまちであり、
単純に「年収の5倍以内の借入だから大丈夫」とは言えないのです。

住宅ローンを借りる前に
本当にその借入をしても大丈夫かどうか
キャッシュフロー表を作成してみてください。

既に借りている人でも
これまでキャッシュフロー表を作成したことがなければ
今からでも作成することをオススメします。

当事務所には
返済困難になり相談に訪れるお客様もいらっしゃるのですが
もっと早めに相談に来ていただければ
ここまで事態は深刻にならず
打てる対策がいろいろとあったのにと感じることが多いです。

将来のリスクを早め早めに予測し、
事前に対策をとることで家計破綻を未然に防ぐ

住宅は失敗のできない大きなお買い物です。
決断する前に是非一度
家計診断のプロであるファイナンシャルプランナーに
相談してみてください。

| 11:51 | 未分類