オールカントリーに投資するべきか
S&P500に投資するべきか
この疑問に対する答えは
見つかった親戚の花ちゃんですが
(くわしくはこちらのブログをご覧ください↓
S&P500かオルカンか、銀行か証券会社か、それよりも先にやるべきことは?)
明日、銀行に行くという時になって
今度は
「NISAではなくて
イデコで投資した方がいいのかも?」と
思い始めたようで
またまた相談がありました
この情報もまた
YouTubeで聞きかじったようです
花ちゃんの頭の中は
すっかり
「NISAよりもイデコを優先すべし」という新たな情報で
アップデートされてしまっており
「イデコで投資したいんだけど
イデコにはオールカントリーがなくて
どうすればいいかな?」という
相談でした。
いやいや
ちょっと待ってよ花ちゃん
銘柄選びの前に
イデコとNISA
どちらでやるべきなのか
花ちゃんの場合はどちらが合っているのか
きちんと確認しようよ
ということで
それぞれの特徴やメリット・デメリットを確認しました。
おもな違いは
①イデコは積立期間中、
掛け金が全額所得控除の対象になるけれども
NISAにはそういった機能はないこと
②NISAは受取時に運用益が全額非課税になるけれども
イデコは一定の所得控除の金額を超えると課税の対象になること
③イデコは原則60歳までおろせないけれども
(50歳を過ぎている花ちゃんの場合は
別のルールが適用されて63歳までおろせません)
NISAはいつでも売却して受け取れること
が挙げられます
イデコとNISAのどちらを優先するべきかは
人によって異なりますが
まず、両方とも限度額いっぱいまでできる
余裕がある人は
両方めいっぱいやりましょう
一方どちらかいずれかで投資する人は
数値できちんと比較検証すると答えがでますが
ざっくりいうと
現役時代の年収が高く
払っている税金が高い人は
イデコを優先した方が節税効果が高く
得になるケースが多いです
一方
現役時代の年収がさほど高くない人は
運用益が全額非課税になるNISAを選んだ方が
得になるケースが多くなっています。
たとえば扶養の範囲で働いている人
非課税の人などは
イデコのメリットを活かせないので
NISAのメリットを優先させた方がいいです
さらに
退職金が別途支給される人で
退職所得控除はそちらで使い切ってしまい
イデコの受取時には使えないという人で
運用益がけっこう出る人も
NISAを優先した方がいい場合もあります
たとえば毎月2万円を30年間積み立てると
投資額は累計で720万円になりますが、
この投資額720万円が30年後に
3000万円になるようなケースです
仮に積立期間中の
所得税の税率が33%
住民税の税率10%だとすると
投資額720万円に対する節税額は
720万円×43%=309万6千円です
720万円を積み立てている間に
税金が309万6千円戻ってきたので
実質410万4千円の積み立てで
済んだ計算になります
一方、60歳時に3000万円を
一括で受け取るとして
退職所得控除が全く使えなかった場合の
受取時にとられる税金は
491万4千円※となります
720万円が3000万円にも増えているので
税金を納めても
損することはありませんが
積立期間中の節税額より運用益に対して
納める税金の額の方が上回ります。
最終的な受取時の金額がいくらになるかは
その時にならないと分からないので
結果論でしか判断できませんが
この場合はNISAで運用した方が良かったとも
考えられます。
もしこれが
60歳時に受け取る金額が
2000万円だった場合は
税金が276万4千円※となり
積立期間中の節税額の方が上回ります。
したがってイデコで運用していた良かった
ということになります。
※復興特別税は考慮していません
実際には
積立期間中の所得税の税率や
退職金の有無
投資期間や
何に投資をしているか
最終的な運用益の金額
受け取り方法
などによって異なるので
個別に検証する必要がありますが
イデコがいいかNISAがいいかは
人によって異なるということです。
だいぶ話がそれましたが
花ちゃんの話に戻しますね。
花ちゃんの場合はどちらが得か判断するには
まず今納めている所得税と住民税の金額を
確認する必要があるので
去年の源泉徴収票を見せてもらいました。
すると・・・!!
なんと花ちゃん
非課税ではありませんか!
花ちゃんは非課税の範囲で働いていたんです。
つまり
イデコの最大のメリットである
掛け金が全額所得控除の対象となる点は
メリットをまったく受けられない人となります
ということで
花ちゃんは
「イデコだったら何に投資すればいいのか?」
で頭がいっぱいでしたが
そもそもイデコではなくNISAでやるべし
という結論にいたりました。
補足すると
花ちゃんは
退職金もでないので
退職所得控除をつかったら
おそらくイデコでも
運用益が非課税になる可能性は高いです。
ですが
積み立て時も受取時も
税金面で変わらないのであれば
63歳までおろせないイデコよりも
いつでもおろせるNISAにした方が
良いという結論になりました。
🌸(^^)🌸(^^)🌸(^^)🌸(^^)🌸
今回は花ちゃんの例でお伝えしましたが
お金の相談を受ける時には
こういうことがよくあります。
SNSの
一方的に発信されている情報をみていると
つい自分の場合もそうなんだと錯覚してしまいがちですが
何がベストかは人によって異なります。
SNSの情報に
振り回されるではなく
自分の場合できちんと数値で
シミュレーションをして
確認することをしてみてください
よく分からない場合は
プロに相談してみることも
検討してみてくださいね。
相談した結果
時間が大幅に節約でき
経済面でも大きく得をすることに
なると思います。

