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超長期固定金利を選ぶ際に誤解が多い返済期間

東京の独立系ファイナンシャルプランナーの平井美穂です。

このところ、住宅ローンの金利選びで人気の「超長期固定」。

固定金利の中でも、15年~35年間という超長期に渡り

金利を固定させる商品です。

借入期間中の全期間を固定させる「全期間固定」も

「超長期固定」に含まれます。




ところで、この「超長期固定」、

金融機関によって以下の2つに分類されます。


         【金融機関によって異なる超長期固定の種類】
種類全期間固定全期間固定以外の超長期固定
概要返済期間中の全期間
金利を固定する
返済期間中の一定期間
金利を固定させる
具体例20年固定⇒返済期間も20年
30年固定⇒返済期間も30年
35年固定⇒返済期間も35年
15年固定⇒返済期間は最長35年
20年固定⇒返済期間は最長35年
30年固定⇒返済期間は最長35年
35年固定⇒返済期間は最長35年
代表的な商品
(金融機関名)
フラット35
(住宅金融支援機構)

三菱東京UFJ銀行
「超長期固定商品」
住信SBIネット銀行

三井住友信託銀行

三菱UFJ信託銀行






少しわかりづらいかと思うので具体的な例で比較します。


例えば、超長期固定の代表選手ともいえる「フラット35」では

返済期間によって金利の種類が2つに分かれます。


     【フラット35 2016年9月実行金利 自己資金1割以上の場合】
返済期間15年~20年21年~35年
金利0.96%1.02%



15~20年固定0.96%の方が21~35年固定1.02%より低いのですが

0.96%で借りたいと思ったら返済期間も15~20年にしなければならない

とうことになります。



3000万円を元利均等返済で借入する場合、

20年返済、0.96%で借りると 毎月返済額は137,433円
(20年間の利息支払額は2,984,065円)

35年返済、1.02%で借りると 毎月返済額は 84,965円
(35年間の利息支払額は5,685,561円)

いくら金利が低いとはいえ、返済期間20年で返そうとすると

毎月の負担が5万円以上も多くなります。






一方、三井住友信託銀行の超長期固定商品の場合、

返済期間は35年にしておきながら、当初金利を固定させる期間を

20年にしておくということができます。



【三井住友信託銀行の20年固定を選択する場合の例】

<借入額>3000万円   <返済期間>35年  <返済方法>元利均等返済 
<当初金利固定期間>20年(2016年9月実行金利:0.8%)

当初20年間の毎月返済額:81,918円

<21年目以降>その時点で変動金利にするのかもしくは固定金利にするのか
       固定金利にする場合、何年固定にするのか選択しなおす。
       その時点の基準金利(店頭金利)より▲1.4%優遇

※審査の結果、最優遇金利を受けられた場合






当事務所でお客様の住宅ローン相談にのる中で

以前から超長期固定を選択する場合は「返済期間=固定期間にする必要がある」
(つまりフラット35方式)と誤解されているお客様が少なくありません。

フラット35や三菱東京UFJ銀行の超長期固定商品は確かにそうですが、

三井住友信託銀行や住信SBIネット銀行などは、

返済期間はあくまでも最長35年にしておいて

当初金利を固定させる期間を20年にするということもできます。

20年後には退職金で完済する目途が立つ人は

こうした借り方もできますので

参考にしてください。


ちなみに、三井住友信託銀行は金利競争力がある代わりに

審査が厳しい銀行でもあります。

その他、退職金で完済することができるのかどうかなど

当事務所では総合的に最善策をアドバイスさせていただきます。


金利選びでお悩みの方は東京の住宅ローン相談専門の平井FP事務所まで

お気軽にお問い合わせください。



参考ブログ⇒固定金利が変動金利を逆転!